当サイトの管理人(以下「私」)が「事務代行」という事業を始めたきっかけは、とあるセミナー講師の事務局を引き受けたからでした。
その後、様々なご縁をいただき、通算で30件ほどのセミナー事務局運営に関わりました。
数多くのセミナー事務局を見ていると、講師さんによって事務作業の進め方は千差万別。
セミナーで取り扱う内容はバラバラですし、お客様層もまちまちです。
なので、基本的にはそれぞれの事務局に合わせたオーダーメイドで事務作業を行っていました。
とは言え、どの講師さんにも共通した悩みというものもたくさんあります。
その中から、今回は「キャンセルを減らすにはどうしたらいいのか?」を取り上げます。
セミナー・講座はなぜキャンセルされるのか?
セミナーがキャンセルされる理由にはいろいろな内容がありますが、大きく分けると
- すでに予定が入っているにも関わらず、うっかり申し込んでしまった
- 自分が思っていた日時や場所と違っていた
- セミナーに申し込んだ後に、外せない用事が入ってしまった
- 当日、または当日近くになって、自身や家族の体調不良など突発的な出来事が起きた
この4つです。
申し込んだお客様にとっては、どの理由も「致し方ない」と思えるものばかりです。
とは言え、セミナーを開催する講師としては「おいおい、それはないだろう!」と言いたくなる理由も混じっています。
たとえば「ついうっかり、申し込み」に関しては事前に予定を確認すれば分かったはずだろう、という具合です。
セミナー・講座がキャンセルされないようにする、3つの方法
これらの理由とお客様の持つ事情を踏まえて、セミナーがキャンセルされないようにするには3つの対策があると私は考えます。
キャンセル対策1:開催日時・場所を分かりやすく表記する
セミナーの募集案内ページには、いつ、どこで開催されるのかが分かりにくいページが散見されます。
たとえば
10月8日(土)7時から 一宮文化ホール・第3会議室にて
と書かれてあると
- 今年の10月8日は土曜ではないのだが、日付と曜日のどちらが正しいのか?
- 「7時」とは朝の7時なのか、それとも夜の7時なのか?
- 「一宮文化ホール」とは、何県にあるのだろう?
といった疑問が出てきます。
もしも、この状態で申し込みがあったとしたらどうなるでしょう?
おそらくは
- 8日なら行けるのだけれども、7日なら行けない
- 夜の7時なら問題ないから申し込んだのに
- 一宮は他県だから行けません
このような理由でキャンセルが発生します。
以前に文章で場所を案内のコツをお話しした通り、少しでも分かりにくい表記があると人は迷います。
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打ち合わせや待ち合わせ場所を、メールで具体的に説明する方法
打ち合わせ場所や待ち合わせ場所をメールで説明する際に押さえておきたいポイントを、具体例を交えながら解説。メールは「自分が読んで分かる」だけでは不十分。相手の立場に立った、誰にとっても分かりやすい説明方法についてお話しします。
「迷ったまま申し込んで、結局はキャンセルされる」という結果に終わる前に、誤解を招く表記は極力避けるようにしましょう。
キャンセル対策2:申し込み完了のタイミングをきちんと決める
次の対策は、どのような状態になった時点で申し込みを有効にするのかをきちんと決めることです。
「キャンセルになった」と怒ったりイライラしている講師は、たいてい申し込み完了のルールを決めていません。
これまでに携わったセミナー事務局運営の経験上、私がおすすめするタイミングは「支払いが完了した時点」です。
「お金を払う=セミナー受講の意思表示」とみなすことで、後からキャンセルされる確率はグンと減ります。
「支払いが済んでいる、なので行かなければ損だ」という心理を利用するというわけです。
ちなみに、支払いが完了しているということはこちらからの連絡が滞りなく行われているという証拠にもなります。
特にメールは不着率が高いので、こちらから案内のメールを送ったにもかかわらず先方からすれば「まったく連絡がない」という事態が発生しやすいです。
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あなたのメールが相手に届かない原因と対策とは?
送信されたメールはすべて相手に届くとは限りません。様々な理由から送ったメールが相手に届かない現象が発生します。ここでは届かない原因として対策可能な3つの原因と、対応が困難な理由ひとつについて解説します。
この理由からも、「申し込み完了は、お客様からの支払いを確認した時点」がおすすめです。
キャンセル対策3:あらかじめ代替日を準備する
こちらは開催日直前になってのキャンセルを防止するために、有効な対策です。
生きていると何が起きるかは、まったく分かりません。
前々から楽しみにしていた予定を、前日の体調不良で中止にせざるを得なかった経験はあなたにもきっとあるでしょう。
これはセミナーに申し込んだお客様も同じです。
このような突発的な出来事に「キャンセルされた!」と腹を立てることには、何の意味もありません。
それよりも、受講する意思があったのに仕方なくキャンセルしたお客様は、何とかして救済する措置を取る方がずっと現実的です。
開催直前のキャンセルが発生しやすいセミナーを行う講師は、「キャンセルは発生するものだ」という前提で前もって代替日を準備しましょう。
「もし来られなくなったら、代わりの日を案内する」としておくだけで、キャンセル発生率は限りなくゼロに近づきます。
まとめ

セミナーを開催していると、どうしてもキャンセルという事態に遭遇します。
つまり、キャンセルに対してどのように対処するのかを考えるのも、セミナー講師が持つ仕事の一環なのです。
一度申し込まれたセミナーをキャンセルされるのは決してよい気分ではありませんが、業務の一環として淡々と処理するのがよいでしょう。
「どうしても、キャンセル処理をするのは嫌だ!」
「キャンセルの連絡を見るだけで不愉快」
このように感じてしまうのであれば、セミナー事務局を代行してもらうという方法があります。
セミナー事務局の運営に強い事務代行・秘書代行事業者を選ぶことで、「このような時は、こうすればよい」という適切な判断と処理を実行してもらえます。
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